リッチ(Rich)

ハイエフィカシー!

本日は、「リッチ(Rich)」ということについてお話していきたいと思います。

「リッチ」とはどういうものでしょうか?

日本語に訳したときに、お金持ち、と言われることが多いですよね。

確かに間違いではないでしょう。

しかし「リッチ」といった時には、単なるお金持ちではない、と思いませんか?

「私は、現金1億円を持っています」という人がいたとします。確かにお金持ちでしょう。現金500万円を持っている人よりも、20倍も多いからです。

でも、その現金1億円持っている人が、毎日あくせく朝から夜遅くまで働いている人だったらどうでしょう?「リッチ」な人、と言えますか?

あるいは、持病があってあまり健康とは言えない人だとしましょう。「リッチ」な人、と言えますか?

どうにもしっくりこない、何か違和感が残りますよね。

「リッチ」の語感には、単に現金を人よりも多く持っている、というだけではない何かを持っている人です。

いえ、逆に現金よりも、もっと多くの別の何かを持っている人、のような気がしませんか?

まず経済的(金銭的)な範囲で考えてみましょう。

現金というのは経済的富の一つですよね。より具体的に言えば紙幣等(電子マネー含む)のことです。

でも経済的富は、現金だけではありませんよね。

そうです、株式や債券といった有価証券も、ほぼ現金と同じような位置づけですが、厳密には現金ではありませんよね。特に株式は金銭的価値以外の株主の権利が付随しています。

他にはなにがありますか?

代表的なものでいえば不動産ですよね。土地、建物です。

他に何か思いつきますか?

目に見えないですが、知的財産(権)がありますよね。特許や著作権などです。

経済的な範囲だけにはとどまりませんが、金やダイヤモンドといった宝石類、絵画などの美術品もありますよね。

このように少し考えただけでも、お金持ち(現金を持つ人)、と「リッチ」とは異なるようですね。

(もちろんお金持ち=リッチと定義する議論もありますが、ここでは異なる定義を持つという前提で話を進めていきます。)

「リッチ」は日本語にあてはめるときには、お金持ち、という表現よりも、裕福、や、資産家、という表現のほうが近いと思いませんか?

これは逆を考えるとわかります。

今現在、現金を持っていなくても、「リッチ」な人はいます。

そうです。有価証券や不動産を持っていれば、必要に応じて現金化できるからですよね。

現金しかなくて、「リッチ」と呼べる人は、よほど現金を持っていないと、「リッチ」にふさわしいと認められないかもしれません。

通常の経済取引では現金(貨幣)を使用するしかありませんから、どうしても現金がある人がお金持ち、「リッチ」と思ってしまいますが、その現金をどのように生み出せるのか、というところで「リッチ」度合いが決まってくると言えるでしょう。

「リッチ」は現金も含めて経済的富を持つ人です。そして、必要な時に必要なだけ現金化をすることができる人、と言えるでしょう。

資産、ストックを持っていることが「リッチ」と呼べる要件になるでしょう。

ここまではストック面の話をしたので、フローも確認しておきましょう。

ストックは資産、フローは収支といいかえることができます。

「リッチ」と呼ばれるためには、当然ながらフローに関する要件もあるでしょう。

慢性的にフロー、すなわち収支が赤字ではストックを減らしていくことになります。したがって、「リッチ」であるためには収支が黒字、すなわち収入から支出を引いた差額がプラスとなって、新たなるストックとして加わる、という流れが必要です。

そうすると、いくら莫大なストック、資産をもっているといっても、それだけでは「リッチ」と呼べない、ということもわかります。

極論をいえば、フローは、量の多寡ではないのです。収支が黒字かどうかです。

黒字化できる収支でファイナンス活動をしていれば、健全なのです。

もっと支出が必要であれば、収入を増やすことなのです。

まとめると、経済的に「リッチ」であるためには、現金を含めたストックと、フローが健全であること、という両方が必要です。

次に、経済的以外の範囲も含めて、「リッチ」を考えてみましょう。

「リッチ」な生活、「リッチ」な人生、というときに含まれる経済的な範囲以外の「リッチ」です。

前述したように、不健康では「リッチ」と呼べないのではないか、という観点です。

「福禄寿」という言葉があります。道教の七福神を表す言葉ですが、福は子供に恵まれること、ひいては人間関係に恵まれることを意味します。禄は財産、先ほど見てきた経済的な「リッチ」のことになります。そして寿は健康で長生きすることです。

まさに人間の三大悩みといわれる「人間関係」「財産」「健康」について順調であることを福禄寿という言葉が表しているわけですね。

現代では、さらに「リッチ」には、自己実現的な要素を加えていくことになるでしょう。趣味をつうじて豊かな生活を送るという意味での「リッチ」もあるでしょうし、精神生活や生涯学習をつうじて味わい深い人生を過ごすという意味での「リッチ」もあるでしょう。

コーチングの観点からいえば、自分のゴールを人生の各方面に設定して歩む人生は「リッチ」につながっていくはずです。

「お金持ちになりたい、そのためにはどんな資産運用をすればいいのでしょうか?」と聞いてくる人がいます。

おそらく、自分の手持ちの現金を、株式やデリバティブといった金融商品などで運用することでお金持ちになれると考えているのでしょう。

もちろん、その可能性は否定しませんが、非常に分が悪い選択だということはわきまえておいたほうがいいでしょう。お金持ちにはなれるかもしれませんが、その考え方では、これまでみてきたような「リッチ」になることはできないでしょう。

それよりも、その手持ちの現金を自分自身に投資したほうが間違いありません。

あなた自身の可能性、創造性のほうが、どこの誰かも知らない人が運用している金融商品よりも、よっぽど頼りになるのではありませんか。

これは、ゴール達成という文脈でいうところのエフィカシーです。

ここでのエフィカイシーをいいかえれば、「自分の手持ちの現金は、自分自身に使ったほうが世の中に貢献できるモノ・サービスを創り出せる」、と確信することだからです。

「リッチ」とは、「あらゆることは自分自身で生み出していける、活用していける」、と確信するところに、その淵源があるのではないでしょうか。


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